息子の話ではなく私。
木曜日に3回目の新型コロナワクチン予防接種をしてもらったのだが、金曜日・土曜日と2日にわたって寝込むという、人生で前例のない副反応に襲われた。37℃台後半の熱と関節の痛み・発汗などが主な症状。3日目の今日は完全に回復したのだが、これがファイザー2回からのモデルナ、という交差接種のせいなのかどうかはわからない。副反応が大きい場合は抗体価も高くなっているというから、そこには期待したい。
さて、ウクライナ情勢。今日のニュースではロシア軍が極超音速ミサイルを実戦で初めて使用したと伝えられた。何が嬉しいのか早々にロシアがそう言っている。極超音速ミサイル・・・今回は「キンジャール」・・・はマッハ10で飛翔する空対地弾道ミサイルで、飛行のすべての段階で対空兵器からの回避運動が可能だそうだ。精密誘導で、今回はウクライナ軍の武器庫に命中したらしい。
このミサイルの投入により戦局が変わるか、と言われると、大本営発表~くらいのプロパガンダ的意味はあるかもしれないが、それだけ、と答えざるを得ない。
使えるんなら最初から使えよ、という印象がぬぐえない今回のミサイル発射だが、そこは懐事情が厳しい最近のロシア。何しろGDPは韓国と同等なのに、軍事費は米、中、印に続いて世界4位という無理具合。こういう状況で何が起こるかというと、一般兵士の待遇劣化、見栄えのしない兵站軽視(無視?)、逆に上層部(プーチン)受けの良いハイテク兵器(キンジャール、戦闘機等)偏重である。虎の子のハイテク兵器なんか易々と現場の判断で使えるわけがない。おそらくターゲットもダミーでないかどうか十分に吟味され、使用許可はプーチン本人が決裁したものと思われる。そんなめんどくさい兵器、現場は求めていないと思う。
じゃあ現場は何が使えるの?
これはもう昔ながらというか昔(ソ連時代)からの在庫のミサイルであり、無誘導(無差別ともいう)爆弾である。誘導が(ほとんど)できないので、戦果(軍事施設等の破壊)を上げるにはとにかく数を撃たざるを得ない(絨毯爆撃等)。すると必然、教会やら学校やら病院やら、どう考えても国際関係的には叩いてマイナスにしかならない施設に被害が出るわけだ。
ロシア軍に(地味で)まともな装備が無いのでは?という疑いは、既に将官が5人もウクライナ軍に殺害されているということと、ウクライナ軍に操縦型ドローンを使った対戦車攻撃を簡単に許しているという事実によって強くなる。
前者については、ロシア軍の通信がITに長けたウクライナ側により傍受されている可能性が高いと考えられるわけで、ロシア軍の通信装備がケータイ以下なのではないかとすら疑いたくなる。後者についても、プログラミング型ならまだしも、操縦型のドローンということはロシア軍の戦車の位置までウクライナ側が通信できているということだ。まともな電子戦装備があって運用できているならこんなことは起こらない。まあウクライナ側も普通の周波数帯は使ってないとは思うけれども。
まあそんなわけで、このタイミングでキンジャールを数発撃って嬉しそうに発表していること自体、ロシアが直面している局面を端的に表しているような気がする。追い詰められたかつての大国が次に打つ手は化学兵器か生物兵器か。あるいは禁断の核なのか。どれも冷戦時代からの大量のストックがある。狂った独裁者を止めるにはもはや、通常の手段ではだめなのかもしれない。
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