このところの息子の質問はロシアのウクライナ侵攻に関することばかりだ。8歳でも分かる理不尽さである。
さて、ロシアからの侵攻を受けたウクライナ。すぐにでもキエフが落とされるかと思われたが、ある程度ロシア軍が進軍してからのウクライナ軍の反撃が凄まじいようで、いまだに首都陥落どころか20マイル以内に近付くこともできていないようだ。一説には少し前から装備されている対戦車ミサイル「ジャベリン」が効果的で、ロシア軍戦車部隊に大きな損害が出ているという。
だが最も大きな要因は、ウクライナ軍の士気の高さだろう。祖国・家族を守るという大義は100%ウクライナ側にある。加えて大統領は欧米諸国からの退避勧告を受けてもキエフに残り、暗殺の可能性もある中でその姿を晒して発信している。これは軍でなくても組織のトップとして重要なことで、矢面に立とうとしないトップには誰もついてこない、ということである。
ウクライナ軍については、いくつもの凄惨な防衛戦の様子が報道されている。
黒海に浮かぶ小さな「スネーク島」の守備隊わずか13人は、ロシア艦隊からの降伏の呼びかけに対し、「くたばれ!」と返して、全員が玉砕した。
ウクライナ本土とクリミア半島をつなぐ橋に配置され、戦車の進行を防ぐために橋を爆破する作戦に志願した若い工兵は、戦車が間近に迫ったことで、遠隔操作で起爆する時間がないと知ると、その場で橋もろとも自爆した。
まだまだ枚挙に暇がないが、書いていてとても悲しくなってくるので・・・
ロシア軍にしても、スペツナズ(特殊部隊)は別として、一般の歩兵などは本当は戦いたくないのではないか。ただプーチンの手先として前線に送られ、悪魔呼ばわりされた上に、背水の陣で徹底抗戦するウクライナ軍と市民に狙われる、何とも損な役回りだ。ロシア国内ですら反戦デモが拡がっているというから、戦争が終わって帰国しても、受ける扱いはベトナム帰還兵より良いということはない。
プーチンはウクライナ国民にゼレンスキー政権へのクーデターを呼び掛けているが、まずは自分の足元をよく見た方が良いだろう。私は、これで何も起こらないほどロシア国民が腰抜けだとは思っていない。
当事者、親御さんのブログが他にもたくさん→
更新情報は: Follow @singlethread3