毎月1回、だいたい月初の日曜日に妻の実家に行って給料計算の手伝いをしている。手伝いと言っても、表計算ソフトで前月のシートを当月用にコピーし、アルバイトさんの増減に合わせて修正するだけだ。このシートに勤務時間や手当などを担当者(=妻の弟)が入力すると、給与総額や所得税額、雇用保険額が算出できるようになっている。
その程度の作業なのであっという間に終わり・・・、手間賃代わりのリンゴを1箱もらって帰ろうとすると、妻が何だかモジモジしている。「何?」と聞いたが「うん?ああ、いいの・・・」と言うだけ。
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帰り道は、伯母が入居しているサービス付き高齢者向け住宅の前を通る。ちょっと立ち寄って、様子を見て、リンゴを2個だけ伯母の部屋の冷蔵庫に入れる。伯母は、とにかく静かなこの部屋でゆっくり本を読める生活が気に入っているようだ。出される食事も良いと言っていた。
施設を出るときに、職員さんに「伯母の冷蔵庫にリンゴを入れてます。忘れるかもしれないのでよろしくお願いします」と声をかける。軽度認知症なので、忘れて腐らせてしまうことが時々あるのだ。
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妻に、実家で何を言いたかったのか聞いてみると、彼女のお父さんに「今までありがとう」とずっといいたいと思っている・・・のだそうだ。若い時に色々あってマトモに話もしない時期もあったのだが、今は感謝を伝えたいと思えるようになった、と。なるべく元気なうちに伝えたいのだが、いざとなると気恥ずかしくてできないのだそうだ。
私は妻のそんな話をニヤニヤして聞いていた。まあ、彼女の両親は私の親より10歳若いし、そういう機会はたくさんあるだろう。そうだな・・・、息子が小学校に上がるころまでに言えばいいんじゃないだろうか。
息子の「ものもらい 」はだいぶ目立たなくなった。発症からここまで半年。たかがものもらいだが、侮れない。
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