2015年1月30日金曜日

生後639日目 1歳での手術と予防接種

一昨日下肢静脈瘤のレーザ焼灼術を受けて入院していた義母は、もう昨日には退院であった。昨日の朝に3割負担の場合の支払額を調べたところ、片足で3~4万円ということだった。2日分の入院費があるから、6万5千円~9万円と予想し、カードで立て替えて払えばいいよ、と言って出勤した。

帰宅して聞いてみると、支払いは予想最低ラインの6万5千円ほどだったようだ。今月の総支払額によっては、高額医療費制度の対象になるかもしれない。妻は息子を連れて義母の退院手続きも行った。入院+手術の日よりやることは少ないとはいえ、手術直後の義母に息子の面倒を見させるわけにもいかず、大変だったようだ。

一昨日
・・・

さて、昨日の記事でも少し触れたが、口唇口蓋裂をはじめとして、1歳過ぎぐらいの時期に手術を行う幼児にとって、水痘などの感染症が大きなリスクになりうることをあらためて紹介しておきたい。私がこのような記事を書くのは、TwitterのTLで以下のような内容を目にしたからだ。

「手術のため入院したけれど、同室の子が水痘疑いで帰された」

「水痘の潜伏期間は2~3日。術後発症した場合悪影響があるかもしれないと説明を受け、中止するかどうか判断を委ねられた」

口蓋裂手術の時期は1歳~1歳半が多い。病院によっては1歳1箇月くらいで行う。ここで問題なのは、1歳の定期接種のワクチン(麻疹風疹・おたふく・水痘)はどれも生ワクチンであり、手術前4週間は接種できないということだ(不活化ワクチンはそれより短い期間だが、病院によっては生ワクチンと同様の扱いをするところもある)。

手術が1歳1箇月で予定されていたとして、それが1歳の誕生日から4週間以内だと予防接種できない。仮に日程がギリギリ4週間以上空いていたとしても、例えば、その僅か数日~1週間程度の期間に他の病気(突発疹、インフルエンザ等・・・)に罹っていたり発熱したりしていれば、やはり予防接種することができない。

こうした事情で予防接種できないまま入院せざるをえなくなると、病棟での感染のリスクにさらされることになる。感染症でそもそも手術できなくなることも考えられるし、術後に発症すればさまざま悪影響が出る可能性があるのは想像に難くない。

それでは、どのようにしてこのような子供達を守るのか。病棟での感染症対策はもちろんだが、一番の対策は、可能な人が全員予防接種をすることだ。集団内で感染者の割合が低ければ低いほど、手術を受ける子供達のリスクを減らすことができる。無人島で社会との関わりを一切断ち切って生活している(そして死ぬまで出てこない)とか、そういう人で無い限り、こうした子供達に直接または間接的に感染させてしまうリスクがあるわけで、対象者は「全員」である。

一部ではあるが、子供に予防接種を積極的に受けさせないという親もある。中にはインフルエンザをデトックスなどと言う馬鹿者もいるようだが、今までの歴史で、インフルエンザで何万人が亡くなったか知らないのだろうかと思う。それはさておき、そういう方には、予防接種を受けたくても受けられないまま、リスクを抱えて手術に臨む子供達が居ることを知ってほしい。貴方の子が原因で、人さまの子に悪影響が出た時、その責任を取れるのかどうかも、よく考えて欲しい。



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