2013年7月31日水曜日

生後90日目 不妊治療助成の年齢制限

一昨日くらいのニュースになるが、厚生労働省の検討会が不妊治療助成制度について、43歳未満という年齢制限を設けるべきだという意見をまとめた。

最近まで40歳未満という線で意見集約が進んでいたと記憶しているが、40歳以上で不妊治療をしている人も多く、 43歳未満という意見になったらしい。

現状の助成制度は
  • 年齢制限無し
  • 5年間で10回まで(1年目は年3回、2年目以後は年2回)
  • 1回15万円まで
となっている。 不妊治療の助成件数は昨年度は年間13万件、200億円が支出されている。このうちの1件は私達への助成だ。厚生労働省の検討資料によれば、43歳では約95%が妊娠できない、とある。

不妊治療を始めようとしている方の中には、少し誤解をされている人も少なからずおられる。不妊治療をすればすぐに妊娠して、赤ちゃんが産めるものだ・・・とか。若い方ならばそういうこともあるかもしれないが、40歳をすぎるとかなり難しい。何度も何度も不妊治療に通うことになる。排卵のためのホルモン剤注射では体調を崩すし、病院での待ち時間は長い。

不妊治療の精神的負担も見逃せない。挑戦と失敗を繰り返していると、どんどん追い詰められていく。妻は、「不妊治療してない期間というか・・・、あの場所(不妊治療する病院)から離れている時間が必要なの」と、ニュースを見ながら口にしていた。休息期間は精神的に必要だが、その間にも年齢を重ねてしまう。だから焦ってしまって気が休まる時がない。

不妊治療は妊娠するまでの問題ではない。妊娠すれば、今度は流産の危険との戦いになる。一度自然妊娠した胎児の稽留流産を経験した私達の場合、安定期に入ってからも気が気ではなかった。流産した女性の心の傷は中途半端なものではない。43歳以上では、その流産の確率が50%を超える。

ちなみに海外では、助成制限はイギリスとフランスも43歳未満で、ドイツでは41歳未満である。

ともかく、妊娠・出産を希望する若い女性には、この助成制限の年齢をよく意識してほしい。

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 昨日の体重は6.7kg。夜中は4時くらいに一度起きたくらい。今日は足りなくなってきたデュオアクティブを入手するために、妻が医大附属病院に行くことになっている。

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妻は予定どおり、医大附属病院に行って超簡単な診察の後、デュオアクティブを2枚処方してもらっていた。スキントーンは売店で購入。

今日はTwitterでのフォロワーさんから御出産のツィートがあり、ほっとしたところだ。胎児診断でお子さんが口唇口蓋裂ということは事前に判っておられた。
やっと会えた赤ちゃんはほんとに可愛くて幸せです
本当に良かった。今日は珍しく飲もうかな。直接お会いしたことはないけれど、御出産をお祝いして、乾杯!!



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2013年7月30日火曜日

生後89日目 ホッツ床を吐き出してしまうときには

哺乳時の潰瘍発生を防ぎ顎の発達を促すホッツ床だが、装着を嫌がってしまう赤ちゃんも多い。幸いにして息子の場合は着けても泣き叫ぶことも、吐き出してしまうことも、今のところはない。

装着を嫌がる赤ちゃんの中には、ホッツ床なしで哺乳できる子も多い。本人にしてみれば不要なものなので、器用な子はホッツ床を吐き出してしまうらしい。

ホッツ床なしで哺乳していれば、口の中に潰瘍ができてしまう可能性が高い。息子も産科の病院を退院してホッツ床を着けるまですこし日数があったので、かなり潰瘍ができてしまった。

ホッツ床を吐き出してしまう赤ちゃんには、ホッツ床を「着けているとミルクがより飲みやすい」と思ってもらうことが必要。だから、まずミルクの授乳のタイミングでホッツ床を着けて飲んでもらう。途中で嫌がってしまうかもしれないから、全部飲むまで着けていられなくてもいい。とにかく、ホッツ床を着けてミルクを飲むということに少しずつでも慣れてもらうことだ。

ホッツ床は潰瘍予防のためだけのものではなく、裂部分の周囲の成長を促したり、舌の異常運動を抑制したりするなど、多くの効果を期待して装着するものだ。したがって、できるだけ長時間装着しておきたい。理想的には1日1回の洗浄時以外は装着しておくことだ。

ミルクの時は着けていても普段は吐き出してしまうという場合、市販の入れ歯安定剤を使用して固定するという方法もある。ただし裂部分に入れ歯安定剤が入り込んでしまったり、長時間使用した場合の衛生的な問題も考えられるので、使用にあたっては医師の指導を仰ぐこと。

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昨晩の体重は6.7kg。肌荒れを防ぐため、可能な限りデュオアクティブを小さく切っているが、小さくすると剥がれやすい。段々器用になって、ミトンを着けていても上手く剥がしてしまうようだ。抑制筒を使うという手もあるだろうが、今の時期は暑いしなぁ。。。



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2013年7月29日月曜日

生後88日目 お母さんへのメッセージ:その後

昨日のうちに、早くもこのようなコメントを頂いた。

先ほどですが、曾祖母のもとへお孫さんから電話があり、「正月には会いに連れて帰る」と嬉しい連絡が入ったそうです。
息子のベビー用品もお礼を言っていたとの事でわざわざ教えてくれました。

真相はわかりません。でも、このブログを読んだのではないのかな?と思っています。

生まれてすぐは実家にも戻らず連絡しても繋がらなかったそうです。赤ちゃんは暑さのためか、ミルクがあまり飲めなかったのか脱水で入院したそうです。
今は退院でき、サポートを受ける気持ちになっているようです。

本当に良かったと思います。
 昨日の記事には、口唇口蓋裂のお子さんを持つお母様達から、温かいコメントを頂いた。辛い経験を乗り越えてきた皆さんの言葉が、このお母さんに届いたものと思っている。皆さんの言葉がとても尊く響き、このブログのすべての記事を読むよりも多くのことが伝わるのではないかと思う。

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今朝の息子はミルクの飲み方も速く、オムツを替えたら超ゴキゲン。これはもしかして・・・と思っていたら、案の定きばり始めた。 のの字マッサージをして数分後に大量のウンチ。とてもよろしい(^^)

 昨晩のことなのでウンチをする前になるが、お風呂で計った体重は6.8kgだった。


 一昨日、ドラッグストアで「メンソレータムAD こどもソフト」を入手した。痒み止め製品の棚の、メンソレータムADの通常品の付近を探したが見つからず、あきらめかけた時に、1mくらい離れた棚の隅っこにおいてあるのを発見。

メンソレータムADが軟膏タイプなのに対して、「こどもソフト」は日焼け止めのような乳液タイプ。リドカインが含まれておらず、他の各成分も少なめになっているので子供の敏感な肌にもよさそうだ。

お風呂で痒がる部分を重点的に洗い、風呂あがりに薄く塗ってやったところ、ミトンの手で荒れた肌の周辺を擦ろうとしていた動きがなくなった。これは結構使えそうだ。

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夕方駅から歩いていると、抱っこ紐で息子を抱えた妻がまた向こうから歩いてきた。息子の顔のデュオアクティブが剥がれかけていたので、家に帰ってミルクを1回分飲ませたあとで全て剥がし、ホッツ床も外しておいた。頬は綺麗に拭いて、「こどもソフト」を薄く塗って、今は熟睡中。



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2013年7月28日日曜日

生後87日目 見知らぬお母さんへ

この内容の記事を書くのには迷いがあった。伝えたいことがその方へ伝わるかどうかもよくわからないし、これから口唇口蓋裂のお子さんを出産されようとしている多くの方に不安を与えるのではないかとも思うからだ。しかし、赤ちゃんのためにも、その方に少しでも元気になっていただきたいと思うから、あえて書かせていただく。

この記事を書くきっかけは昨日の記事への、こちらのコメントだ。
実家の近所のお孫さんが口唇口蓋裂があるようです。
先日その子の曾祖母が私の実家に遊びに来られ「下の孫に兎口の子が生まれたようだ。生まれるま で分からなかったもんだから、両家の祖父母は驚いて嫁さんを責めたらしい。嫁さんは病んでしまって自分はまだ一度もひ孫を見せてもらっていない。」と寂し そうに話しておられました。昔から兎口は生まれるし、純粋に可愛いひ孫に逢いたい気持ちだそうです。
何ということか。お嫁さんの心情を思うと胸が痛む。そのお嫁さんに向けて、届くかどうかわからないが、私なりのメッセージを書く。

お母さんへ

御出産おめでとうございます。生まれたのは男の子でしょうか、女の子でしょうか。お乳は飲めていますか。 口の中に潰瘍はできなかったでしょうか。ホッツ床は着けられたでしょうか。元気に泣きますか。体重は増えていますか。

最初のお子さんでしょうか。それとも弟くんか妹ちゃんでしょうか。生まれるのを楽しみにされていたでしょう。胎動を感じては喜び、お腹の赤ちゃんに早く会いたいねと語りかけていましたよね。ベビー服やベビーカーやチャイルドシートを準備して、それを使うところをイメージしたり、名前を御主人と何日も考えたりしたのを覚えてますよね。

悪阻はひどくなかったですか。マタニティブルーになったかもしれませんね。お産は大変だったでしょう。でも乗り越えれば可愛い赤ちゃんに会える。御主人に抱かせてあげられる。御両親に孫の顔を見せられる。その一心で耐えてこられたと思います。

分娩室で生まれた赤ちゃんに口唇口蓋裂があると知らされた時はショックだったと思います。「まさか私の赤ちゃんが?、何故???、何が悪かったの???」・・・と。

私達の息子も口唇口蓋裂です。妊娠20週の頃に産科のお医者様に教えて頂きました。それから出産までの5箇月間、妻とともに準備をしてきました。まず病気について本を買って読み、お医者様の話を聞きました。そして妻と私の身内や親友に少しずつ、赤ちゃんに口唇口蓋裂があることを伝えました。同時に、長期間かかるけれど手術をすれば綺麗に治ること、日本人では500人に1人の比較的高い確率で生まれること、原因はわかっておらず、多くの人が持っている遺伝的要因に他の環境的要素が絡みあって、ほぼ「偶然に」発症すること。そんなことを伝えて、それぞれの両親や兄弟姉妹に時間を掛けて理解してもらいました。

お腹の子に障害があるとわかったとき、自分達の心の準備や、身内の理解を得るためには、長い期間が必要です。その期間がなかったのですから、貴方や御主人がショックを受け、途方に暮れるのは当然です。それでも、貴方は我が子を受け入れ、産後の辛い体で歯を食いしばって頑張っておられます。それだけで十分です。

御両親や義両親も、全く心の準備ができていなくて、ただただ驚いてしまったのです。御主人の御祖母様のように知識と理解がある方ばかりではありません。口唇口蓋裂という何やら恐ろしい字面から、貴方が妊娠中に、何か胎児に影響するようなことをしたのではないかと短絡的に考えてしまったとしても、 しかたのないことだったかもしれません。でも、貴方がそんなことをするはずがないということは、周囲の多くの方が御存知でしょう。

御主人は育児やお子さんの通院を手伝ってくださいますか。貴方のことを気遣ってくれますか。誰か悩みを打ち明けられる方は周りにおられますか。貴方の大事な赤ちゃんを立派に育てるためには、多くの人の助けが必要です。そのために、口唇口蓋裂という病気への理解が拡がることが、とても大切なのです。このブログを書いている大きな理由の一つはそこにあります。

いずれ時間が経てば、最初の驚きも和らいできます。御両親も義両親もお孫さんが可愛くないはずがありません。ただ受け入れるのに時間がかかるのです。御理解のある御祖母様は曾孫に会いたいと心から願われていらっしゃいます。 

私と、このブログを読んでくださっている全ての皆さんが貴方を応援しています。

赤ちゃんの病気について周囲の理解が深まって、少しずつでも貴方の心が軽くなっていくことを願っています。








ばあちゃんに抱かれる息子を気にしていないフリのネコ
昨日の体重は6.7kg。

今日の予定は出産内祝を数箇所に配るくらい。これでほぼ終わりなのだが、ちょっと遅くなってしまったなぁ。

・・・

車で30分弱の叔母さん(私の母の妹)の家に内祝を持って行くと、お孫さん用にクッションを敷き詰めた部屋に、ベビー布団を用意していただいた。息子さんとお嫁さんとお子さんは、近くの海水浴場へ遊びに行って留守だった。

叔母さんの御主人が塵肺で亡くなってから、3年くらい経つが、こうして息子さん夫婦とお孫さんとネコと暮らしているので、寂しくはなさそうだ。

背中撫でてもいいニャ
叔母さんに直接、息子の口唇口蓋裂について説明した記憶はないが、最近はその場で説明するのにも慣れた。もっとも叔母さんは元看護師(ちなみに実の娘も、お嫁さんも看護師)。病気や障害のある子供には慣れている。

帰宅して昼食の後はのんびりタイム。妻と息子は寝室で寝ている。娘は勉強かな。

今週は木曜日に矯正歯科の受診と、土曜日に2回目の予防接種があるくらい。予防接種の日で息子はちょうど生後3箇月だ。この調子でいくとその頃には7.0kg近くになっていそうだ。



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