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さて、息子は既にホッツ床を自ら卒業し、フォローアップミルクを飲む回数も減ってきた。その代わりに、ヨーグルトとパン、味噌汁かけご飯などを大量に食べる毎日だ。特にヨーグルトは1日に6個とか7個とか食べており、妻の言う「暴飲暴食」も大袈裟ではないように思える。
なのだが、数少なくなってきたフォローアップミルクの授乳では、いまだに「細口」で飲んでいる。口唇裂の手術後、傷痕の保護の必要が無くなった頃から、「普通の乳首にして上顎の筋肉を鍛えましょう」といった指導を受けていたし、他のお子さんの親御さんにも、そうした指導を受けたという話を聞いていたので、何回かトライしたことはある。
だ が、術前にあれほど嫌がっていた細口なのに、術後にそれに慣れてしまうと、普通の乳首どころか、術前にそれでしか飲まなかったP型すら、思いっきり拒否。 1日に1度、私が帰宅した時に練習していたのだが、全く成果はなかった。そしていつの間にか諦めてしまい、細口のまま今に至る。
形成外科ではそういった指導をうけてはいたが、矯正歯科で診てもらうと特にそういうことは言われず、「上顎の状態は良いのでホッツ卒業OK」とお墨付きを頂いたりした。
考 えてみれば、術後の哺乳における乳首だけで構音障害が出るか出ないか決まるわけでもない。離乳食を食べる時のお口のモグモグでも、口内の筋肉は鍛えられる はずだ。通常乳首の練習をして、それを素直に受け入れられるお子さんなら何の問題もない。しかし、そうでないお子さんも沢山いるのだ。
医療側としては、「普通乳首にして吸う力や顎を動かす筋肉を鍛えれば、構音障害の確率を減らせる」という思いがあるのだろう。それは正しい。だが所詮、それは当事者でなく、24時間ケアをしなくてはならない親でもない他人の意見であり、ただの「理論」だ。
口 唇口蓋裂のお子さんを出産されたお母さんは、医師からそうした指導を受ければ、何とか実践しようと必死になる。市販されているあらゆる乳首を買い求めては 試行錯誤を繰り返す。だが、それでも、どうしても飲めないお子さんは居るものだ。授乳の度にお子さんを泣かせてしまって親子共にストレスが溜まり、「私が ちゃんと産んであげられなかったから・・・」と自分を責めてしまうお母さんが多い。けれど、それは誰のせいでもない。
術 後の哺乳の指導をされる医師や看護師・言語聴覚士さんには、指導において少しの心遣いをお願いしたい。例えば、「できれば普通の乳首にしたら筋肉が鍛えら れていいんだけど、もしあまり嫌がるようだったら、1日1回くらい練習するくらいの感じでやってみてね」とか。それだけで、お母さんの気持がずいぶん軽く なるはずだ。
帽子を自分でかぶろうとする息子。頭にかぶるものだということは分かっているらしい。
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