「周りの人は、○ちゃん(息子)のお口のことどう見えるんだろう」何か気になることがあったのだろうか。
「あまり分からないんじゃない? そんなにお口ばかり注目して見ないだろうし」
「お父さん(妻の父)がね、もう少し綺麗に治ると思ってたみたいなことを昨日言ってたから・・・」そういうことか・・・。
「手術の痕を気にしながら見るからだろうね。確かに赤唇のところは見れば不自然なのはわかるけど」傷痕や、障害の捉え方は人それぞれだ。傷痕の綺麗さについても「もっともっと」と上を目指せばきりがない。口唇口蓋裂の治療については、口唇形成は最初の1ステップに過ぎず、口蓋裂や構音の治療、歯列や反対咬合の矯正など、多くの治療とのバランスを見ながらすすめていかなければならない。早い話、現状で口唇の状態だけを気にしているわけにはいかないのだ。