口唇口蓋裂がある場合、一般的には以下のように順に手術を受けることになる。
- 生後3箇月頃・・・ 口唇形成術
- 1歳6箇月頃・・・ 口蓋形成術
または、口蓋形成術を・・・
- 1歳前後・・・ 軟口蓋形成術
- 1歳6箇月頃・・・ 硬口蓋形成術
に分けて行う「2回法」もあり、ともかく乳幼児期に2~3回の手術・入院が必要となる。本人にとっても付き添う保護者(特にお母さん)にとっても大きな負担である。
口蓋の手術を分けて行う理由の一つは上顎の発育の観点から。あまり早い時期に口蓋裂を閉じることで、上顎の発育に悪影響が出ることを避ける意味がある。
・・・と、一般向けの口唇口蓋裂の本などには書いてあるのだが、口唇と口蓋の手術を同時に行う「口唇口蓋同時形成術」も(実施施設は少ないが)行われるようになっているようだ。
日本形成外科学会のサイトによれば、昨今複数の病院でこの口唇口蓋同時形成術が行われるようになっており、概ね生後6箇月で手術が行われるそうだ。6箇月なら母体からの受動免疫がギリギリ効いている時期だから、入院にあたって風邪をひいたりする確率が低いし、5箇月までの予防接種も受けやすい。
日本形成外科学会 > 一般の方へ > 疾患紹介~こんな病気を治します! > 唇裂・口蓋裂 > 唇裂手術
また、まだ数は少ないようだが口唇口蓋同時形成術に加えて「
歯槽骨膜形成術」 を行うことで、7歳頃の顎裂の再建手術を不要とする新しい手術もあるようだ。
ネット検索の結果では以下の病院が口唇口蓋同時形成術を行っているようだ。
- 北里大学病院
- 神奈川県立こども医療センター
- 北海道大学形成外科
- 横浜市立大学附属市民総合医療センター
こう見ると神奈川県は口唇口蓋同時形成術に関して先進的なようだ。
口唇口蓋同時形成は顎成長への考慮がもっとも重要な点となると思われるが、私は素人なので紹介のみに留めたい。
・・・まあ、息子の口唇裂・口蓋裂の手術は従来法で既に終わっているのだが、乳幼児の手術入院は非常に負担が大きかったので、手術の回数が少なくて済んで、しかも顎の成長に問題がないのであれば、こうした術式が拡がって欲しいと思う。
・・・
昨日、息子の「ものもらい」で眼科受診はしていなかったが、ガチフロの点眼は再開。今日明日くらいで妻が受診させるのではないかと思う。
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