この記事を書くきっかけは昨日の記事への、こちらのコメントだ。
実家の近所のお孫さんが口唇口蓋裂があるようです。何ということか。お嫁さんの心情を思うと胸が痛む。そのお嫁さんに向けて、届くかどうかわからないが、私なりのメッセージを書く。
先日その子の曾祖母が私の実家に遊びに来られ「下の孫に兎口の子が生まれたようだ。生まれるま で分からなかったもんだから、両家の祖父母は驚いて嫁さんを責めたらしい。嫁さんは病んでしまって自分はまだ一度もひ孫を見せてもらっていない。」と寂し そうに話しておられました。昔から兎口は生まれるし、純粋に可愛いひ孫に逢いたい気持ちだそうです。
お母さんへ
御出産おめでとうございます。生まれたのは男の子でしょうか、女の子でしょうか。お乳は飲めていますか。 口の中に潰瘍はできなかったでしょうか。ホッツ床は着けられたでしょうか。元気に泣きますか。体重は増えていますか。
最初のお子さんでしょうか。それとも弟くんか妹ちゃんでしょうか。生まれるのを楽しみにされていたでしょう。胎動を感じては喜び、お腹の赤ちゃんに早く会いたいねと語りかけていましたよね。ベビー服やベビーカーやチャイルドシートを準備して、それを使うところをイメージしたり、名前を御主人と何日も考えたりしたのを覚えてますよね。
悪阻はひどくなかったですか。マタニティブルーになったかもしれませんね。お産は大変だったでしょう。でも乗り越えれば可愛い赤ちゃんに会える。御主人に抱かせてあげられる。御両親に孫の顔を見せられる。その一心で耐えてこられたと思います。
分娩室で生まれた赤ちゃんに口唇口蓋裂があると知らされた時はショックだったと思います。「まさか私の赤ちゃんが?、何故???、何が悪かったの???」・・・と。
私達の息子も口唇口蓋裂です。妊娠20週の頃に産科のお医者様に教えて頂きました。それから出産までの5箇月間、妻とともに準備をしてきました。まず病気について本を買って読み、お医者様の話を聞きました。そして妻と私の身内や親友に少しずつ、赤ちゃんに口唇口蓋裂があることを伝えました。同時に、長期間かかるけれど手術をすれば綺麗に治ること、日本人では500人に1人の比較的高い確率で生まれること、原因はわかっておらず、多くの人が持っている遺伝的要因に他の環境的要素が絡みあって、ほぼ「偶然に」発症すること。そんなことを伝えて、それぞれの両親や兄弟姉妹に時間を掛けて理解してもらいました。
お腹の子に障害があるとわかったとき、自分達の心の準備や、身内の理解を得るためには、長い期間が必要です。その期間がなかったのですから、貴方や御主人がショックを受け、途方に暮れるのは当然です。それでも、貴方は我が子を受け入れ、産後の辛い体で歯を食いしばって頑張っておられます。それだけで十分です。
御両親や義両親も、全く心の準備ができていなくて、ただただ驚いてしまったのです。御主人の御祖母様のように知識と理解がある方ばかりではありません。口唇口蓋裂という何やら恐ろしい字面から、貴方が妊娠中に、何か胎児に影響するようなことをしたのではないかと短絡的に考えてしまったとしても、 しかたのないことだったかもしれません。でも、貴方がそんなことをするはずがないということは、周囲の多くの方が御存知でしょう。
御主人は育児やお子さんの通院を手伝ってくださいますか。貴方のことを気遣ってくれますか。誰か悩みを打ち明けられる方は周りにおられますか。貴方の大事な赤ちゃんを立派に育てるためには、多くの人の助けが必要です。そのために、口唇口蓋裂という病気への理解が拡がることが、とても大切なのです。このブログを書いている大きな理由の一つはそこにあります。
いずれ時間が経てば、最初の驚きも和らいできます。御両親も義両親もお孫さんが可愛くないはずがありません。ただ受け入れるのに時間がかかるのです。御理解のある御祖母様は曾孫に会いたいと心から願われていらっしゃいます。
私と、このブログを読んでくださっている全ての皆さんが貴方を応援しています。
赤ちゃんの病気について周囲の理解が深まって、少しずつでも貴方の心が軽くなっていくことを願っています。
ばあちゃんに抱かれる息子を気にしていないフリのネコ |
今日の予定は出産内祝を数箇所に配るくらい。これでほぼ終わりなのだが、ちょっと遅くなってしまったなぁ。
・・・
車で30分弱の叔母さん(私の母の妹)の家に内祝を持って行くと、お孫さん用にクッションを敷き詰めた部屋に、ベビー布団を用意していただいた。息子さんとお嫁さんとお子さんは、近くの海水浴場へ遊びに行って留守だった。
叔母さんの御主人が塵肺で亡くなってから、3年くらい経つが、こうして息子さん夫婦とお孫さんとネコと暮らしているので、寂しくはなさそうだ。
背中撫でてもいいニャ |
帰宅して昼食の後はのんびりタイム。妻と息子は寝室で寝ている。娘は勉強かな。
今週は木曜日に矯正歯科の受診と、土曜日に2回目の予防接種があるくらい。予防接種の日で息子はちょうど生後3箇月だ。この調子でいくとその頃には7.0kg近くになっていそうだ。
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