2014年12月6日土曜日

生後584日目 生まれた頃の写真を残すこと

昨日、とあるブログでこんな記事を目にした。

「口唇裂手術の前の生まれた頃の写真は子供が見ないように隠してしまう」
お子さんは幼稚園児。本人にどう伝えたらいいのか悩んでおられるようだ。大きくなれば、通院や手術入院、歯科矯正の理由を本人が疑問に思うことも出てくる。その時にどういう説明をするのかも悩むところだろう。

私の息子は1歳7箇月だから、そういう時期までにはまだ数年ある。ゆっくり考えればいいわけだが、ある程度方針はある。本人に何も隠さず、できるだけ早い時期から本人に自分の疾患について理解させるつもりだ。もちろん、これは私の個人的な方針であり、妻とも話し合っていかなければならない。そして、他の親御さんがどうすべきかは、それぞれのご家庭で考えることだ。

そんな事を考えながら、次のようなツィートをした。

息子が大きくなった時に、生まれた時や手術前の写真を見せるか、と聞かれたら、私は見せる・・・というか隠さないと思う。どのみち完全になかったことには できないし。コンプレックスを感じて悩むかもしれないが、それは自分で折り合いをつけてもらうしかない。親としてはできることを全部やるだけ。
すると、フォロワーさんから結構な数のリプライを頂いた。ほとんどの方が、写真は残し、適切な時期に見せる(もしくは隠さない)、という御意見だった。

御自身も当事者だったという方が複数おられ、やはり生まれた時のそのままの写真が残っていないことに傷付いたり、残念な気持ちになったそうだ。自分のことが可愛くなかったのか、恥ずかしかったのかと思ってしまうのだと。特に、小さい子供の頃であれば、自分が生まれた時の写真がないことはショックだろう。

ただ、昔はフィルムカメラの時代であり、今とは比べ物にならないほど写真を残す手間がかかったという事情は考慮すべきだ。カメラを出してきて、フィルムを入れ、あまり失敗できないので慎重に撮影し、現像に出し、プリントしてもらって、アルバムに貼る。今ならそんなことしなくても、ケータイやスマホで撮影するだけで、いつでも見返すことができる。

また、写真を残さなかったという親御さんには、将来子供がびっくりしないように・・・といった心遣いもあったのかもしれない。だが・・・、撮った写真は隠せるが、撮らなかった写真は残せないのだ。

口唇口蓋裂のお子さんが生まれたばかり、またはこれから口唇裂の手術を受ける、という御両親には、ぜひぜひ沢山、ありのままのお顔を含めて、お子さんのかわいい写真を撮影してあげてほしい。それをどういうタイミングで本人に見せるかは、ゆっくり考えれば良いことだから。

というわけで1年7箇月前の画像を掘り出してみた。これは生まれて40分後くらい。


これは丸1日後。たまたま口唇裂が写っていないが、こうした写真もあると良い。SNS等で出産報告するときにも使えるし、お子さんが大きくなった時にお友達に見せる場合にも、びっくりさせないですむだろう。私のフォロワーさんの中には、ありのままの写真はもちろん、お口の傷が隠れているバージョンの写真をまとめてアルバムを作っておられる方もある。そこまでやればパーフェクトだ。

別のフォロワーさんは、お子さんが少し大きくなったら、写真を見せながら、手術をよく頑張ったねと褒めてあげたいとおっしゃっていた。とても良い考えだと思う。

昨日は会社の忘年会で、帰宅時間が遅くて写真が撮れていない(^^; 上の写真は一昨日のもの。風呂も入れずに寝てしまった。手抜き父ちゃんである。
・・・

今日は隣県から双子の御家族が、口蓋裂手術前の型取りのために橋を渡ってこられる。ランチを一緒にさせていただく予定だ。



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2014年12月5日金曜日

生後583日目 上顎にあいているという穴を探してみた

昨日は私の帰宅直前に起きたらしい息子。しっかり食べてから寝たらしいが、私が帰ってくると矢の催促。とりあえずヨーグルトを150ccのカップに一杯。・・・足りないらしい。次に妻が出してきたのはサンドイッチ。ハムとマヨネーズとコーンが入った、大人が普通に食べるやつ。
「これ、全部あげて良いの?」
「お昼寝前もね、それ3つ食べたのよ。マヨネーズ味が好きみたい」
「ホントですか・・・。卵アレルギーが無くなって良かったね。あれだけで選択肢がすごく少なくなるから。まあ、小麦アレルギーの子なんかはもっともっと大変だけど」
「子供が小さい時って出やすいみたいね。大きくなると無くなることもある、ということで」
ちぎりながら食べさせてみると、サンドイッチ1個などはあっという間に無くなった。そこからさらに、普通に夕食を食べる。もう、特に固そうなもの(スナック菓子等)を食べさせないというだけで、普通食に戻っている(本人もスナック菓子の味を忘れているようで、食べさせろと主張することもない)。

昨晩は、口蓋の前方に空いているという穴について(昨日の記事参照)、妻と一緒に探してみた。すると、確かに口蓋前方・上顎のすぐ後ろくらいにポチッと小さな穴があるように見えた。直径は1.5mmくらいか。
「たぶん、あれよね?」
「なの・・・かなぁ。でも、あれくらいだったらさ、素人的にはついでに縫っておけばいいような気がするけど・・・。何かややこしい理由があるのかな?」
「何にしてもさ、そういうことは手術直後くらいまでに言ってほしいわよね。口蓋(裂の)手術したのに鼻から出てきたら、何も聞いてなけりゃ驚くじゃん」
「・・・ごもっともです」
「ホントにもう、プンプン」
妻にはぜひ、今通っている医大附属病院の形成の外来か小児病棟の看護師として再就職してもらって、御家族へのフォローをしてもらいたいものだ(^^; 妻が感じていることは、同様に他のお母さんたちも感じているわけだから。そんな看護師さんが居ることで、お母さんたちのストレスはかなり軽減するはずだ。

・・・

息子を風呂に入れると、体重は11.9kg。最近顔が丸くなって、二重あごも完全復活。再び体重が上昇曲線を描くようになるのだろうか?




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2014年12月4日木曜日

生後582日目 形成外科受診の結果

昨日は午前半休を取得したものの、12時から保守しているシステムの本番移行作業があった。11時30分には会社に入りたかったので、あまり診察の待ち時間が長いと困るな・・・と思いながら病院へ出掛けたのが8時45分。予約は9時30分だ。自宅からは約30分で病院に着く。

さあ、病院行くよ

出掛けて20秒後・・・

「診察券もろもろ忘れました」
「・・・戻ります」
100均ショップで買った、息子専用保険証&診察券入れをまるごと忘れた。妻も私も寒さ対策に気を取られていたようだ。

病院に到着し形成外科の待合まで行くと、口蓋裂手術にに同室だった、軟口蓋裂の女の子が御両親に連れられて受診に来ていた。妻が話しかける。
「元気だった~?」
「ええもうすっかり(^^)」
「はっ、抑制筒してる。ウチもしなきゃ」
(小声で)「ウチも普段はずしてます」
「そうよねぇ~。ご飯は?」
「一応、軟らかめ・・・ということに・・・なってますが・・・」
すぐに女の子の受付番号が表示された。
「あ、早! じゃあ行ってきます」
女の子の診察はすぐに終わった。特に問題なかったようだ。遠くから来られたが、あっという間に終わってしまった。女の子は抱かれながらバイバイしてくれた。息子は追いかけながら騒いでいる(^^;;

やがて診察は私達の番になった。これなら時間的に余裕がある。

「どうですか様子は?」
「えっと特には・・・」
「鼻から出たりします?」
こちらからしようと思っていた質問だ。
「液体とか、時々出ます」
「うんうん。前の方、ちょっと開いてるからね。難しい所が残ってるんで」
初めて聞いた。
「で、あまり漏れるようだったらプレートを入れたりするけど、今は発音の方が優先だから」
「分かりました・・・」
「出血とかは無いですよね」
「はい」
このあと口腔内をDr.が確認。全体的に創部は治っているが、右奥はまだ再生した膜(粘膜・骨膜)が薄いそうで、固いものは食べないように、とのこと。概ね、来週いっぱい抑制筒と軟らかめの食事、という指示を受けた。次の受診は来年1月7日。

時間に余裕があったので、病院内のカフェでコーヒータイム。

・・・

仕事の方は少しハマった。本番移行はうまく終わったが、念のためデータを開発環境に入れて、今回の移行に関連するデータ削除のオペレーションをしたものの、うまく削除の記録が残らない。結局処理は正しく私の勘違いだったのだが、それで2時間ほど潰れた・・・。息子の治療に関わっているとどうしても仕事に割ける時間が少なくなって精度が落ちる。まあ今後の課題だ。改善の方法はあるだろう。

・・・


 昨晩の息子は、段ボール箱に座ったり上に立ったりする遊びを延々繰り返していた。箱の上に立った場合は派手に転倒する可能性があるので目が離せない。段ボール箱を撤去すればいいのだが、取り上げると怒る怒る・・・

次の土曜日にランチ会を予定している御家族のお母さんから、「ウィルス性胃腸炎だったので、感染するといけないのでご遠慮しようかと・・・」というメールが妻の携帯に入っていた。もうほとんど回復したとのことなので、土曜日になればウィルスもなくなっている。ということで、心配無用。大丈夫ですよと妻が返信していた。まあ、もし息子が熱を出したりしたらやっぱりキャンセルになるのだが、予測不能なのでしかたない。



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2014年12月3日水曜日

生後581日目 形成外科受診13回目と、カンボジアで口唇口蓋裂の赤ちゃん生き埋め

口蓋裂手術後初めての形成外科受診日だ。今日も午前半休を取得して妻・息子に同行するつもりだ。朝一番の予約ではないが、最近は診察が始まってからの流れは早いので10時くらいには診察してもらえるのではないだろうか。最初の受診を思い出してみると、10時半予約で診てもらえたのが12時を回っていた記憶がある。今日は何人かお知り合いの方に会いそうな気がするが、このブログのことは妻にはまだ内緒なので、そのあたりお気遣いいただけると嬉しい(^^;;

昨日息子の口の中を覗いてみたところ、白く見えていた部分はだいぶピンク色になっていて、骨膜と粘膜が再生してきているのだろうと思う。通常食解禁と抑制筒解除をしてもらえば助かるが、たぶんさらに2週間ぐらい先だろう。

そうそう、昨日から息子の芸が増えた。
「いろいろできるようになったのよ。父ちゃんが帰ったら見せてあげようって練習してたの。じゃあ、『おつむてんてん』」
 「つぎ、『いないいないばあっ!』」

 「さらに~、(何故か帽子をかぶせて)『カワイイ~』」


「それでは~、『チン○ン~』」
「えっ!?」
「うわぁぁぁ 股間連打してるぅ!!!」
何と恐ろしい芸を・・・。

最後のはともかく、こちらの言うことが随分わかってきているのは嬉しい。

・・・

ところで、昨日こんなニュースが流れた。

カンボジアで、口唇口蓋裂で生まれた赤ちゃんを父親が生き埋めに - ライブドアニュース

今年5月、カンボジア南東部のスヴァイリエン州にある「Svay Rieng Provincial Hospital」という病院で、Kong Put Samnangちゃんという女の赤ちゃんがその「口唇口蓋裂」を持って生まれてきた。しかし父親のKong Sokthy(29)は将来を悲観。Samnangちゃんを抱いて墓場に向かい、なんと生き埋めにしたのだ。そこで遊んでいた少年らが異変に気づいて Samnangちゃんは救出され、父親は刑務所に投獄されたが、情状酌量の余地があるとして最近になって釈放されていた。
まず、信じ難い話である。嘘・・・とは言わないが疑問だらけだ。

生まれた子が口唇口蓋裂であるとその時知れば、確かに衝撃を受けるかもしれない。だが病院で生まれたというのに医師の助言も聞かず、連れ去って生き埋めにするという行動があまりにも短絡的で嘘くさい。

次に、墓場で生き埋めにしたと言うが、白昼に子どもたちが遊んでいる横で?という疑問がある。さらに、生き埋めにしたのに掘り出されて全く無事だったということ。

医師が無償で手術したのはともかく、その後父が情状酌量で釈放され、今は反省して子どもと暮らしているというあたりも、日本人の私には到底考えられない措置だ。子供に対する殺人未遂を犯した父親を、釈放してその子のもとに戻すなどあり得るだろうか?

とまあ、釈然としない訳だが、続報があるなら注目したい。いずれにしろ、(本当だとすれば)両親にある程度の知識があれば何事もなかった話である。

さて、そろそろ受診へ行く準備をしよう。



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